“大谷選手”や任天堂の自社IP 国策「コンテンツビジネス」に注目
ドジャースに移籍した大谷翔平選手は10年総額7億ドル(約1015億円)の契約で、プロスポーツ史上最高額となった。くじ売り場に行列ができる年末ジャンボ宝くじの1等・前後賞賞金10億円さえ少額に見える年収100億円である。
ユーチューバーはアクセス件数を競っているが、スポーツ選手や俳優、歌手らファンの多い人は関連グッズもバカ売れする。大谷選手も同様で、大谷自身や日米関係企業に莫大な利益をもたらす。人気ブランドやキャラクターなど無形資産には計り知れない価値があり、アニメなどの知的財産はインターネット普及とともに資産価値も増大している。
政府・与党は12月8日、特許権など知的財産の売却益と第三者に使用を許可することによるライセンス収入を税優遇の対象とする方向で調整に入った。知財収入に減税措置を設けることで、先端技術やサービスを持つ企業の研究開発拠点を誘致し、競争力を強化する。自民・公明両党の税制調査会で詳細を議論し、14日に取りまとめられた2024年度税制改正大綱に反映された。
映画やゲームソフトなどアミューズメント企業は、IP(Intellectual Property=知的財産)ビジネスに注力している。大谷選手は作品ではないが、一定のブランド力を獲得した作品(知的財産)は、グッズ販売やテーマパークとのコラボなど、2次・3次利用という形で儲かるのだ。
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