春実施「北陸応援割」で被災地に恩恵は…熊本地震「九州ふっこう割」検証では時期尚早の結論

公開日: 更新日:

 2016年4月に発生した熊本地震でも、政府は同年7月から12月末まで、熊本、大分、福岡、佐賀、長崎、宮崎、鹿児島の7県を対象に旅行代金を補助する「九州ふっこう割」を実施。その効果について、監査法人トーマツでリスクアドバイザリー部門に所属する松下哲明氏が検証している。

 松下氏は〈熊本地震における復興支援策「ふっこう割」が観光客の回復過程に及ぼした影響〉と題する論文で、特に〈大幅な観光客の増加が生じていた〉のは直接被害の少なかった大分と指摘。熊本については〈観光客の回復が認められた〉と分析しつつも、こう結論付けている。

〈大分県と同じような観光客の回復過程を経ておらず、観光資源、交通網、宿泊施設の被害など、複数の要因が影響を及ぼしたものと推察される〉

 石川県は2次避難先として、金沢市以南の宿泊施設への受け入れを呼びかけている。まだ被災地は観光需要どころではない。支援策は復興の「槌音」が聞こえてからでも遅くない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か