ニトリHD(下)創業者は終身トップを志向する…似鳥昭雄会長もまたしかり
創業者は終身トップを志向する、といわれる。
いったん退いても、復帰するのは、「オレがつくった会社だ」という強いこだわりがあるからだろう。
ニトリホールディングス(HD)の似鳥昭雄会長(79)もまたしかり。今回の現場復帰は権限委譲と真逆の動きである。
こんなことがあった。実母が息子の「私の履歴書」は嘘ばかりと噛みついたのだ。
似鳥氏は2015年4月から1カ月間、日本経済新聞に「私の履歴書」を連載した。子どもの頃の極貧生活や父親の理不尽な暴力、クラスでの陰湿ないじめ、高校進学時にはヤミ米を一俵ほど校長に届けて裏口入学をしたこと。大学時代は授業料を稼ぐために、ヤクザを装って飲み屋のツケを回収するアルバイトをやっていたことなどが赤裸々に語られ、連載中から物議を醸した。
極め付きは「あそこに書かれていることは嘘ばかり」と告発する人物が現れたことだ。それも、実母の似鳥みつ子氏である。「週刊文春」(15年5月21日号)は〈大塚家具より過激 日経「私の履歴書」は嘘ばかり! ニトリ似鳥昭雄社長に実母が怒りの大反論〉のタイトルで、実母との2時間にわたるインタビューを掲載した。
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