ヤマハ発動機は過去最高の業績なのに…日髙祥博社長「辞任」の衝撃と波紋
ヤマ発はホンダに次ぐ世界2位の二輪車メーカーだ。海外売上高比率は9割を超えるが、ブラジルやインド、インドネシアといった新興国を牽引役に高価格帯のバイクの売れ行きが止まらない。これに「想定外の円安」(ヤマ発関係者)といった追い風も吹く。1750億円としている今期の最終利益予想も「近々、上方修正される」(証券筋)との観測が専ら。日髙氏からすれば、現経営陣に後事を託すことへの不安は相対的に少なかったと思われる。
逆に言えば仮にヤマ発の業績が低迷し、その台所が「火の車」であったなら、日髙氏の懊悩と煩悶はそれこそ極限状態に達していたに違いない。
その日髙氏にとって心残りがあるとすれば底ばいが続く国内二輪車市場の活性化か。「経済産業省と振興策を探っていた」(事情通)とされるが、その姿はまだ見えていない。
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