これからが需要ピークなのに…引っ越し代高騰の背景に「2024年問題」による深刻ドライバー不足

公開日: 更新日:

「トラックドライバーの労働負荷の低減や、スムーズな引っ越しのためにも、混雑時期をできるだけ避け、引っ越し時期の分散に向けたご協力をお願いします」

 今月12日に行われた閣議後の会見で、来月からの引っ越しシーズンを前に、異例の「引っ越し時期の分散」を呼びかけた中野洋昌国土交通大臣(47)。

 背景には、これまで、運輸業などに対して例外的に認められていた時間外労働の上限規制の猶予が終了する「2024年問題」がある。これにより、トラックドライバーの時間外労働が年間960時間に上限規制され、輸送能力が不足している。今年は2024年問題の影響を受ける初めての引っ越しシーズンとなるからだ。

「3月、4月に引っ越しが集中すると、ただでさえ少ないドライバーが不足し、流通にも影響を及ぼす可能性があります。大臣の異例の呼びかけには物流の逼迫を避ける狙いがあります」(国交省担当記者)

 国土交通省が大手引っ越し事業者6者の引っ越し件数をまとめた資料(2023年度)では、3月は29万3600件と、閑散期である8月の約16万5000件に比べ、倍近い数字であることが読み取れる。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    尽きぬ破天荒エピソード…それでもショーケンが愛された訳

  2. 2

    河合優実が日本アカデミー賞「最優秀主演女優賞」の舞台裏…石原さとみと激しいガチンコ勝負

  3. 3

    教諭体制は日本一も…“国公立の雄”筑波大付属小の落とし穴

  4. 4

    「中居正広問題」ではノーダメージも、夫は吉本芸人…フジ山﨑夕貴アナの育休復帰は正解か

  5. 5

    やす子は人間不信に…友人から借金を頼まれたら「さっさと貸して縁を切る」という新発想

  1. 6

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  2. 7

    「石破降ろし」不発の裏でうごめく与野党の身勝手な思惑…野望ついえた安倍一派は“特大ブーメラン”に真っ青

  3. 8

    愛子さまに、佳子さまご結婚後も皇室に残る案が進展も…皇族数減少の課題にご本人の意思は?

  4. 9

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  5. 10

    数年前から“終活”も 萩原健一さんの知られざる闘病生活8年