赤沢経済再生相「2回目」関税交渉に早くも不発の予兆…切り札の“ジープ特例”ほぼ効果なしと識者バッサリ

公開日: 更新日:

 日米の安全基準の違いを「非関税障壁」として問題視するトランプ大統領に対し、日本政府は輸入車の安全審査に関する手続きを簡略化する措置の「適用拡大」を交渉カードとして温めているという。どういうことか。

 俎上に載っているのは「輸入自動車特別取扱制度(PHP)」。通常の審査よりも提出書類が簡素化され、車両による審査なども免除される仕組みだ。

 現状、対象となるのは年間輸入台数が5000台以下の車両。この制限台数を倍増して適用拡大を図る案が政府内で検討されているのだ。

 しかし、意味があるのかどうか。日本自動車輸入組合(JAIA)によると、昨年度の輸入車の新規登録台数は約33万台。うちアメ車で5000台以上を登録したのはジープ(9721台)のみ。PHPの制限台数を倍増したところで、事実上の「ジープ特例」に過ぎない。

■トランプに花を持たせる

「トランプ大統領は日本の自動車市場の『開放』を求めているわけですが、PHPの適用拡大による効果はほぼないでしょう。輸入業者にとって手間ヒマがかからないというメリットはあれど、ユーザーの買う動機につながるわけもなく、アメ車が日本市場で売れるかどうかとは関係がないからです。米側がPHPの適用拡大にどんな反応を示すか分かりませんが、トランプ大統領に『交渉の結果、日本が折れた』という花を持たせる意味では、効果的かもしれません」(経済ジャーナリスト・井上学氏)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    福岡ローカル「西鉄」が"本業"以外で大躍進のワケ 国際物流事業は国内4位でコロナ禍の営業収益は12%増

  2. 2

    高額療養費制度があるから医療保険はいらない? 病院の窓口業務を行う筆者が実際に骨折して感じたこと

  3. 3

    国内でも失われつつあるスタバの居心地のよさ…米国本社が日本事業を売却へ

  4. 4

    ホルムズ海峡再封鎖で日本は原油危機から脱出できず…高市政権が胸張る「代替調達」説明にも疑義アリ

  5. 5

    累積赤字540億円!クールジャパン機構の統廃合は「当然の帰結」…グーグル日本法人元社長が抱いていた違和感

  1. 6

    ZOZOマリン“ドーム化”で総工費1000億円超えも 渋滞・液状化・税負担…千葉市が抱える数々の火種

  2. 7

    原油上昇から9カ月遅れで襲い来る狂乱物価を高市政権が野放し…今も補助金政策にドヤ顔の経済オンチ

  3. 8

    元LINE社長・森川亮氏が語る「日本がアップルを追い抜き、グーグルを倒す契機を逃した理由」

  4. 9

    片山・ベッセント会談で飛び交う臆測…迫る39年半ぶり円安でスピード利上げはあるか?

  5. 10

    預金金利は上昇でも…日銀利上げがもたらすのは「格差の拡大」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市首相の沖縄「慰霊の日」追悼スピーチは99%安倍元首相のコピペ…唯一の違いは旧日本軍の神聖化

  2. 2

    福岡ローカル「西鉄」が"本業"以外で大躍進のワケ 国際物流事業は国内4位でコロナ禍の営業収益は12%増

  3. 3

    高市首相の“恥”行動が海外に飛び火! 英タイムスがG7外交をディスり、英FTは国内財界との没交渉ぶりを暴露

  4. 4

    歌手・小椋佳さん「たばこの煙が悩みを解いてくれた」…82歳の今も週1でコンサート

  5. 5

    西武が交流戦初Vも…ワガママエース今井達也の放出こそが“最大の補強”だった説

  1. 6

    AKB峯岸みなみの“丸刈り写真” 世界中で相次ぐ目撃情報の謎

  2. 7

    【高校野球怪情報】沖縄尚学・末吉良丞“プロ回避”に現実味…左肘不安で浮上する「東都の名門」の影

  3. 8

    『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』オールキャリアを代表する傑作のトリセツに注意セヨ

  4. 9

    『グッド・デイ・サンシャイン』一筋縄ではいかないヘンテコこそが中期のすべて

  5. 10

    東京ビートルズの番組が、ビートルズ来日から60年後となる日に放送決定