「令和のコメ騒動」で「コメ増産」が始動…農政転換で期待高まる北海道とスマート農業

公開日: 更新日:

 今後は、特に北海道のコメ作りが注目されるだろう。北海道のコメ作りは、気候的に不利な状況から、かつては「厄介道米」などと呼ばれたが、今では「ゆめぴりか」「ななつぼし」などはむしろ「おいしいお米」としてもはやお馴染みだ。生産量も新潟県に次ぐ。

■夏の猛暑が有利に

 これは地道な品種改良のたまものだが、夏の猛暑はむしろ、北海道のコメ作りにとっては有利に働く可能性がある。課題である大規模化にも同地は適している。

「北海道では、2005年に5万5000あった経営体が、20年には3万5000に減っていて、担い手不足が現実化しています。その半面、耕地面積は増えていて、すでに大規模化が進んでいます。また、大規模化には農業のDX化によるスマート農業が不可欠ですが、例えば北海道大学が、クボタとNTTグループと組んで23年に研究拠点を設けるなど、コメ増産を視野に入れたスマート化の試みには既に手が打たれています。より具体的には、恵庭市ではGPSによる農機具のカーナビ・自動化、網走郡ではドローンによる農薬散布で省力化が図られています」(同幹部)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘