食味劣る品種の高知県産新米が5キロ7800円の異常! 過熱するコメの「買い付け競争」と「価格設定」
それにしても、冒頭の「8000円弱」という価格はさすがに高すぎやしないか。今年度産米がさらに高騰する予兆なのかと不安にもなるが、どうやらそうでもないらしい。というのも、業者がコメ高騰に乗じて、強気の価格設定をするケースもあるようなのだ。
「『8000円弱』という値段は、さすがに異常です。『よさ恋美人』は収穫時期が非常に早いという良さがあるものの、品質や食味が優れるブランド米と比べると、1ランクも2ランクも劣ります。関東で流通するとしても、安ければ3800~4200円で販売しても採算は取れると思います。しかし、業者が『米騒動』の影響を考慮した結果、『この値段でも売れる』と踏んで、ここまで価格が吊り上がったのではないでしょうか。メディアが極端な例を取り上げたという側面も指摘できます」(コメ流通評論家・常本泰志氏)
新米が出回ったとて、コメを巡る混乱はまだまだ収まらないようだ。
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「備蓄米販売リミット」は8月31日。大量に売れ残った備蓄米に小泉進次郎農相はどう対応するのか。●関連記事【もっと読む】『8.31に「備蓄米販売リミット」が…進次郎農相は売れ残りにどう落とし前をつけるのか?』で詳報している。