遅すぎた利上げで日銀が陥ったジレンマ…植田総裁の慎重な物言いがアダで円安加速、長期金利も上昇
「買いオペ」は口先介入
今年1月の利上げ以降、日銀内には「4月会合で上げられないかとの動きもあった」(日銀関係者)というから、年明けから早期の利上げも視野に入る。積極財政でインフレ促進のアクセルを踏み続ける高市政権の下では、むしろ日銀のブレーキが早いに越したことはない。
「今年度の補正予算で大盤振る舞いしたうえ、来年度予算案の一般会計は過去最大の120兆円超に上る見込みです。財政規模が野放図に膨張し、待ち受けるのは国債増発と長期金利の上昇です。植田さんは長期金利が『異常な上昇を見せた場合に買いオペも辞さない』との態度を見せていますが、国債を減らし始めた状況で買い増しするわけにはいかないし、売り浴びせのリスクもある。要は口先介入に過ぎず、簡単には買えません。まずはインフレ抑止です」(斎藤満氏)
物価の番人たる日銀が動かなければ、来年も物価高に苦しむ一年となる。1人5000円程度のおこめ券やクーポンなんて、いよいよ「スズメの涙」にすらなりゃしない。
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