「輸出規制」で本当に困るのは韓国ではなく日本だ

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 韓国の文在寅大統領が15日、「輸出規制は愚かな行為で、日本経済により大きな打撃が及ぶ」と警告した。「韓国経済に痛手のはずなのに、どうして?」と日本の各マスコミは驚くが、貿易収支が赤字に転落した自国の足元が全く見えていないようだ。年間200億ドル以上も稼がせてくれる韓国にケンカを売れば、今年の貿易収支赤字額が絶望的に膨らむことは子供でも容易に計算できよう。

 青瓦台関係筋によると、文大統領は当初、安倍首相の「輸出規制」は徴用工問題を口実に反韓世論をあおる参院選挙目当ての戦術であろうと受け流していた。だが、12日の日韓実務者会合後、日本が安保問題と絡める危険性があるとの報告を受け、やむなく輸入素材・部品の国産化、輸入先多角化にカジを切った。排外的な国家主義に傾く「安倍1強」の下での日韓共栄関係は困難と判断したのである。

 市場が文大統領の背中を押した面も強い。昨年暮れから急落していたDRAMやNAND型フラッシュなどの半導体国際現物価格が、「輸出規制」が報じられた直後から反転し、一部は12日の1日だけで12・7%も急騰した。サムスン電子、SKハイニックスなど大手はほくそ笑み、積年の懸案であった素材・部品の国産化計画の前倒しに積極的になった。技術的問題は過去の話で、余剰資金を投じれば新生産ライン立ち上げは時間の問題だ。資金不足の中小企業は悲鳴を上げるが、緊急融資で手当てする。輸入先の多角化も同時進行し、すでに中国・山東省の化学メーカーが「フッ化水素酸」受注を発表。中国、ロシア企業が日本企業に取って代わろうと懸命な売り込みを始めている。

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