ゴーン被告を批判する東京地検次席検事にズサン捜査の過去
「不合理で事実に反している」「自白を強要していないことは明白」
保釈中に日本を脱出しレバノンに逃げ込んだ日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告の会見に対し、9日の定例会見でこう反論したのが、東京地検の斎藤隆博次席検事だ。
斎藤検事は、ゴーン被告が主張する「クーデター」などの主張について反論。取り調べの時間についても「1日平均4時間程度で、ゴーン被告の主張する8時間ということはない」と否定した。
ゴーン被告の会見場に入れなかった日本の大手メディアの多くは、斎藤検事の反論を大きく取り上げ、「検察=真実」「ゴーン被告=嘘つき」のような図式の報道が目立つが、果たしてそうなのか。というのも、斎藤検事自身は特捜部時代、「不合理な捜査手法」が問題視された人物だからだ。
東京地検特捜部は2009年、今回のゴーン被告と同様、国民民主党の小沢一郎衆院議員(当時は民主党)の秘書を突然、逮捕したのだが、当時、この捜査に関わっていたのが斎藤検事だった。