毎日「君しかいない」と囁く男の“裏の顔”。SNSに私が一切存在しないのはなぜ?

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コクハク

「好きだよ」「君しかいない」甘い言葉のオンパレード

 今やカップルの4組に1組がマッチングアプリで出会う時代。気軽に恋人探しができる一方で、「本当に信じていい人か?」と疑いたくなるような出来事も、少なくないようです。

 今回は、「彼の言葉を信じた自分を責めた」と語るカオリさん(仮名・30歳/広告系事務)に体験談を伺いました。“毎日好きだよと言ってくれた彼”の、まさかの裏の顔とは?

 マッチングアプリで出会った彼は、まさに理想通りだった。

 年齢は私より2つ上の32歳。ITベンチャーで働いているという彼は、仕事ができそうな雰囲気で、見た目は少しワイルドな塩顔系。芸能人でいうと綾野剛を柔らかくしたような雰囲気で、最初のデートでも「友達に自慢できそう」と思ってしまったほどだった。

 LINEでは毎日のように「好きだよ」「君しかいない」「他の誰にも興味ない」なんて言葉をくれて、不安になる暇もないくらい甘やかしてくれた。朝起きたら「おはよう」、仕事の合間に「今日もかわいいね」、寝る前には「おやすみ、明日も大好き」。まるで“彼氏のテンプレ”みたいな愛情表現に、私は完全に心を許していた。

 付き合ってから3カ月。私の誕生日にはちゃんとプレゼントを用意してくれたし、体調が悪いときにはUberでおかゆを送ってきてくれたりもした。そのやさしさに、私はますます彼にのめり込んでいった。

 ただ、ひとつだけ気になっていたのが、彼のSNSに私の存在がまったく出てこないことだった。

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「SNSは仕事関係の人も見てるから」とかわされて…

 恋人との写真や日常をさりげなく載せている人も多い中、彼の投稿は食事や風景の写真ばかり。

 私が冗談混じりに「デートの写真、タグ付けしようよ」と言ったときも、「SNSは仕事関係の人も見てるから、あんまりプライベート載せたくないんだよね」と返され、それ以上は聞けなかった。

 その時点では、あまり深く考えていなかった。恥ずかしがり屋なだけなのかも、と。

 でも、ある日──共通の知人から突然メッセージが届いた。

「ねえ、あの人って、〇〇ちゃんとも付き合ってない? 最近インスタで一緒に出かけてるっぽい投稿見たよ」

 血の気が引いた。にわかに信じられず、その人のSNSをチェックすると、確かに彼が写っている写真がいくつも上がっていた。

まさかの三股! 愛の言葉はさながら“最適化された恋愛マニュアル”

 しかも、「大好き」「愛してる」というタグ付きで。さらに別のアカウントにも似たような投稿を見つけてしまい、二股どころか三股状態だったことが発覚した。

 しかも驚いたのは、全員に「君しかいない」って言ってたこと。私に送ってきた愛の言葉と、他の女性に送った言葉がほぼ同じだったことも、スクショを見て知った。

 その瞬間、目の前の現実が一気に嘘くさくなった。

 毎日もらっていた甘い言葉、朝昼晩のLINE、ちょっとしたプレゼントやデートプランさえ、すべて“複数人向けに最適化された恋愛マニュアル”のように感じた。

 問い詰めると、彼は最初こそ「違う、誤解だよ」と言い訳していたが、最終的には「ごめん、気持ちが整理できなくて」と曖昧に認め、あっさりと音信不通に。私はLINEもブロックし、彼の存在をすべて消した。

落ち込んだけれど、学んだ絶対譲れない「マイルール」

 後悔がなかったといえば嘘になる。

 でも、この経験を通して、私は一つのマイルールを得た。

「言葉だけで信用しない」

 どんなに優しいことを言ってきても、行動が伴わなければ、それはただの音。

 今では友人と話すとき、「あの綾野剛もどきね(笑)」とネタにして笑えるようになったけれど、当時は本当に、自分の見る目のなさに落ち込んだ。

 それでも私は、恋をやめない。愛されたかった気持ちは本物だったから。

 次こそは、ちゃんと“行動で愛してくれる人”に出会いたい。そう、心から思っている。

(まゆう)

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