コメ政策で進次郎農相に欠ける“気候変動対策へのセクシー”さ…増産転換にも生産者が抱く強い危機感
「2025年産米の作付面積は増えていますが、この異常気象で黒や茶色の斑点米や、未成熟の白濁米の発生が増える懸念は強い。増産しても主食用の品質を保てなければ生産者の所得は減ってしまいます。しかも人気銘柄米のコシヒカリは高温に弱く、今の暑さに耐えられるような既存品種の改良には5~10年ほどかかる。急激な気候変動とのいたちごっこは目に見えています。このロスを解消するのが『自家採種』。農協などから種籾を購入する多くの農家と違い、自分で育てたイネから種を採取し、同じ土地で次の栽培に利用する方法です。この方が栽培する土地に適した生育の遺伝情報がイネに刻まれ、短期間で高温への耐性が生じやすい。需給逼迫の理由なら高温対策は待ったなし。国には農地の大規模化支援や輸出拡大よりも先に、助成制度を設けるなど自家採種を奨励してほしい」
菅政権の環境相時代に「気候変動への取り組みは、セクシーであるべきだ」と言い放った進次郎氏。そのセクシーさが、足元のコメ政策には欠けているんじゃないか。
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政府備蓄米が売れ残っている。小泉農相はどう対応するのか。●関連記事【もっと読む】『減反からコメ増産へ転換も、猛暑続きで不作懸念…進次郎農相に欠ける気候変動対策の“セクシー”さ』で詳報している。