高市早苗氏の“戦意”を打ち砕く…多くの国民からの「石破辞めるな」と自民党内にそびえる「3つの壁」
麻生派の支持獲得は困難?
世論調査の結果に愕然としているとみられているのが、「ポスト石破」にヤル気満々となっていた高市早苗・前経済安保相だ。このままでは、総裁選の前倒しは実施されない可能性がある。
たとえ総裁選が実施されても、高市陣営の中心メンバーは、安倍派議員になるのは確実なだけに、国民の支持を失う恐れがある。政界関係者がこう言う。
「途中で派閥を抜け、裏金づくりとは無関係とはいえ、高市さんの印象は“安倍派”です。安倍派議員に担がれたら、同じ穴のムジナとみられるだけでしょう。しかも、9月10日から、5100万円もの裏金をつくっていた大野泰正・元参院議員の裁判もはじまる。裏金問題が再燃するのは必至です」
高市氏にとって痛いのは、頼みにしている麻生元首相から支援を受けられるかどうか、分からないことだ。「週刊新潮」によると、麻生氏は小渕優子・元経産相を担ぐ構想を持っているという。麻生派40人の支持を得られなければ、総裁選で勝利することも難しくなる。
「加えて、野党との関係です。衆参とも過半数を割った自公政権は、野党の協力を得ないと法案も予算も通らない。しかし、極右の高市さんには、野党も協力しづらいでしょう。プライドが高いのか、高市さんは頭も下げませんしね。総理になっても政権が行き詰まると分かれば、党内の支持も広がらないのではないか」(前出の政界関係者)
世論調査では、どの調査でも、自民党支持者ほど「石破首相は辞める必要はない」の割合が大きくなっている。安倍派に対する自民党支持者の嫌悪感は相当なものだ。「ウラ金集団」に担がれている限り、高市氏が総理総裁になるのは難しいのではないか。
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