二階俊博氏は引退、公明党も連立離脱…日中緊張でも高市政権に“パイプ役”不在の危うさ

公開日: 更新日:

 訪日自粛に続き、19日は日本産水産物の輸入停止と、中国政府の報復措置は日に日に過熱。台湾有事は「存立危機事態」になり得るとした高市首相の国会答弁に端を発した日中の緊張が、抜き差しならない事態に発展してきた。

 こんな時こそ緊張を緩和し、事態打開の糸口を探る橋渡し役が必要だが、長らく中国との議員外交を主導してきた二階元幹事長の影響力は衰え、中国と関係良好の公明党も連立離脱。水面下の調整を担える有力なパイプ役が、高市政権には見当たらないのだ。

 高市首相が師と仰ぐ安倍元首相は在任中、中国要人に豊富な人脈を持つ二階氏を幹事長や総務会長に起用した。二階氏は2015年に国会議員や経済人ら3000人の大訪問団を従えたのをはじめ、17年、19年にも中国を訪問。いずれも安倍氏の特使として習近平国家主席と会談し、「親書」を手渡すなど仲を取り持ってきた。

 しかし政界引退後は、故郷・和歌山の地盤を譲った三男が昨年の衆院選、今年の参院選と連敗。旧二階派ナンバー2の武田良太元総務相も落選中で、後継者不在の状況だ。その影響からか、二階氏の地元・南紀白浜「アドベンチャーワールド」では中国からのパンダを最大9頭も飼育していたのに、今や1頭もいない。

 公明は1964年の結党時から日中国交正常化の推進を掲げ、中国側も正常化の「井戸を掘った人」と厚遇してきた。尖閣諸島を巡り、日中関係が悪化した2013年には当時の山口那津男代表が訪中。中国共産党トップの総書記に就いたばかりの習近平氏と会談し、関係修復を図ったこともあった。

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    高市首相が天皇皇后のお望みに背を向けてまで「愛子天皇待望論」に反対する内情

  2. 2

    高市政権また老人イジメ…財務省が高齢医療「3割負担」早期引き上げ提言、政府「骨太の方針」への明記も

  3. 3

    高市陣営の「中傷動画」疑惑拡大に自民議員ビクビク…“被害者”枝野幸男氏にSNSで「動け」コメント殺到

  4. 4

    高市ドン引き外交またも炸裂! 豪首相をファーストネーム呼び、“絵文字”付きサイン…識者「デリカシーなし」とバッサリ

  5. 5

    市場にも見透かされる一時しのぎ ドーカツ円買い介入もやっているふり

  1. 6

    皇位継承安定へ「旧宮家養子案」…中道容認報道に枝野幸男元代表ら立憲出身者が激オコ猛反発の波紋

  2. 7

    高市支持“大派閥構想”は自民の醜い政局ゴッコ 将来の総裁候補も大ボス麻生太郎氏も実態は面従腹背

  3. 8

    消えないナフサ供給不安、現場にはモノ届かず…高市首相4.16明言「目詰まり解消」はやはり大ウソだった

  4. 9

    衆院選「中傷動画」問題で高市首相「秘書を信じる!」超強気答弁が“命取り”に…追及ネタ再投下される恐れ

  5. 10

    チンピラ維新が「選挙妨害規制」をブチ上げるバカらしさ 識者も「立法事実は乏しい」とバッサリ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    《タニマチの同伴女性の太ももを触ったバカ》を2発殴打…元横綱照ノ富士に大甘処分のウラ側

  2. 2

    日本ハムは「自前球場」で過去最高益!潤沢資金で球界ワーストの“渋チン球団”から大変貌

  3. 3

    高市首相が天皇皇后のお望みに背を向けてまで「愛子天皇待望論」に反対する内情

  4. 4

    年内休養の小泉今日子に「思想強すぎ」のヤジ相次ぐもファンは平静 武道館での“憲法9条騒動”も通常運転の範囲内

  5. 5

    新庄監督にガッカリ…敗戦後の「看過できない発言」に、日本ハム低迷の一因がわかる気がした

  1. 6

    『SHOGUN 将軍』シーズン2撮影中の榎木孝明さん「世界的な時代劇映画のプロデュースに関わりたい」

  2. 7

    横綱・豊昇龍が味わう「屈辱の極み」…大の里・安青錦休場の5月場所すら期待されないトホホ

  3. 8

    和久田麻由子アナがかわいそう…元NHKエースアナを次々使い潰す日テレの困った“体質”

  4. 9

    あの細木数子をメロメロにさせて手玉に…キックボクサー魔裟斗のシタタカさ

  5. 10

    細木数子と闘った作家・溝口敦氏は『地獄に墜ちるわよ』をどう見たか? “女ヤクザ”の手口と正体