「専守防衛」と「メッシ頼み」 ブレなかったアルゼンチンの戦術

公開日: 更新日:

■ボールを奪うと必ずメッシを探す

 アルゼンチンは、これまで以上に“らしさ”を発揮した。基本戦術は「対戦相手の攻撃のキーマンを徹底的に封じる」「攻撃はメッシ頼み」。互いにカウンターを警戒しながら試合が進む中、メッシはピッチ中央をゆっくりと歩き、時おりボールを持つとギアを上げてペナルティーエリアめがけドリブル。もっとも、メッシの緩急はオランダDFにとって想定内。2人、3人がタイトなマークを仕掛け、メッシは決定的なパスやシュートに持ち込めない。見せ場は前半15分に相手キーパー正面を突いた直接FKくらいで、後半と延長戦はほぼ沈黙と言っていいほどだった。

「ただ、オランダ戦の120分はアルゼンチンのペースで進んでいました。アルゼンチンは伝統的に堅守速攻のチーム。オランダ戦も、専守防衛からボールを奪うと最初にメッシを探す。このチームの決まりごとが徹底されていました。おかげでチームはリズムが保て、失点をせずに済んだのです」(W杯現地取材に赴いたサッカージャーナリスト・六川亨氏)

 アルゼンチンは90年イタリア大会以来、24年ぶりとなる決勝進出。通算3度目の優勝を懸け、現地時間13日にドイツと中日で対戦するが、コンデションは問題なさそう。準々決勝まで5試合の移動距離が5700キロ。ベスト4の他3カ国の約半分だ。しかも、1次リーグ3試合はすべてブラジル南部。高温多湿地域での試合を回避できたことも大きい。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    国分太一は会見ナシ“雲隠れ生活”ににじむ本心…自宅の電気は消え、元TBSの妻は近所に謝罪する事態に

  4. 4

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  5. 5

    中島歩「あんぱん」の名演に視聴者涙…“棒読み俳優”のトラウマ克服、11年ぶり朝ドラで進化

  1. 6

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒

  2. 7

    投手大谷の「オープナー起用」は逆効果…ド軍ブルペンの負担は軽減どころか増す一方

  3. 8

    "花田家と再婚"は幸せになれる? 元テレ東・福田典子アナに花田優一との熱愛報道も…恋多き一族の因縁

  4. 9

    ソシエダ久保建英にポルトガル名門への移籍報道…“あり得ない振る舞い”に欧州ザワつく

  5. 10

    「コンプラ違反」で一発退場のTOKIO国分太一…ゾロゾロと出てくる“素行の悪さ”