ロイヤルズ地区S進出 弱小チーム甦らせた巧みなチーム運営

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■選手の転向や配置転換で選手が活躍

 トレードも効率的だった。10年オフには09年のサイ・ヤング賞右腕グリンキー(31、現ドジャース)をブルワーズに放出し、見返りに若手の有望株を得た。この時のブルワーズからの交換要員のひとりが昨季、中堅のレギュラーに定着し、今季は打率3割1厘をマークしたケイン外野手(28)だ。

 予算が限られているため、現有戦力の底上げや人材の活用にも長けている。05年に全体1位指名で入団したホッチェバー(31)は、08年に先発ローテーションに定着しながら結果を残せずセットアッパーに転向。今季はトミー・ジョン手術(腱の再建手術)を受けて全休したものの、昨季は58試合に登板し5勝2敗、防御率1.92と安定した働きを見せた。05年のドラフト1位ゴードンはメジャー昇格後、三塁を守ってきたが、09年に股関節を故障。三塁の守備に支障が出ると、11年に外野手に配置転換され、3年連続ゴールドグラブを獲得した。今季は主に5番を打ち、攻守にわたってチームを牽引した。

 ロイヤルズはア・リーグ地区シリーズ(5回戦制)で、西地区優勝エンゼルスと対戦する。中西部ミズーリ州の田舎町カンザスシティーは、久々の快挙に大きく沸いている。

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