アスリートを“電波芸者”に 年末年始バラエティーの敬意欠如

公開日: 更新日:

「最近のバラエティー番組はスポーツ選手を何だと思っているのか」

 呆れ顔でこう語るのは、スポーツファンの吉川潮氏(作家)だ。

 年末年始のテレビでは数々のバラエティー番組が放映された。その主役はお笑い芸人ではなく、スポーツ選手たちだ。プロ野球サッカーゴルフの他に、卓球フェンシングアーチェリーなどのトップアスリートが登場。専門競技の技術を披露する余興で番組を盛り上げている。

 今年はわざわざ海外に出向き、FCバルセロナのメッシやネイマールの他に、レアル・マドリードのハメス・ロドリゲスにも札束を積み上げ「電波芸者」に仕立てていたテレビ局もあった。冒頭の吉川氏がこう言う。

「ファンが英雄視する選手が、日本のテレビにおもちゃにされている映像が現地で放映されたらたいへんな怒りを買うでしょう。日本の選手にしても、番組で笑いを取ったりすれば、子供たちの見る目も変わる。大きなイメージダウンです。それでも小遣い稼ぎのほかに、女子アナやタレントと知り合えるという下心もあるから、いろんな番組に出るのだろうが、選手を管理する球団などが番組内容を精査しなければ、テレビ局の要求はどんどんエスカレートして何をやらされるかわかりませんよ。昔は長嶋、王を引っ張り出して野球芸を披露させるなんて番組はなかった。今のテレビはスポーツ選手に対する敬意がまったくない。テレビに出てくればお笑い芸人と同じ扱いです」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  2. 2

    長嶋一茂は“バカ息子落書き騒動”を自虐ネタに解禁も…江角マキコはいま何を? 第一線復帰は?

  3. 3

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  4. 4

    "お騒がせ元女優"江角マキコさんが長女とTikTokに登場 20歳のタイミングは芸能界デビューの布石か

  5. 5

    【独自】江角マキコが名門校との"ドロ沼訴訟"に勝訴していた!「『江角は悪』の印象操作を感じた」と本人激白

  1. 6

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  2. 7

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  3. 8

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 9

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  5. 10

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール