3年ぶり「2時間7分台」で大騒ぎ 日本男子マラソン進化せず

公開日: 更新日:

 この程度の記録で「大喜び」とは情けない。

 世界選手権(8月、北京)代表選考会を兼ねた東京マラソンの男子は、今井正人(30=トヨタ自動車九州)が日本歴代6位の2時間7分39秒で日本勢最高の7位。世界選手権代表をほぼ確実にした。優勝はエチオピアのエンデショー・ネゲセ(26)。タイムは2時間6分0秒だった。

 あらためて、世界のマラソン事情を思い知らされるレースだった。今井の出した2時間7分台は、日本選手としては3年ぶり。陸連幹部は、皆相好を崩したものだが、今井より上位選手はすべてアフリカ勢。4位のデチャサはバーレーン国籍でも、エチオピアから国籍変更した選手だ。

 今大会の優勝賞金は800万円。日本記録更新なら500万円、コースレコードなら300万円のボーナスも出る。今や賞金のかかるレースはアフリカ勢の独壇場だ。

 今井は順天堂大時代、箱根駅伝の「山の神」と呼ばれ、将来を嘱望された。マラソンは昨年まで9回走って2時間10分を切ったのは14年の別大毎日(2位=2時間9分30秒)だけ。今回は一気にタイムを縮めたものの、地の利のある日本の大会で7位がやっとだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性