勝利も大苦戦 平幕が手を叩いて喜ぶ“カモネギ横綱”日馬富士
名ばかり横綱といわれても仕方がない。
白鵬が豪風を一蹴し、日馬富士(30)の登場で迎えた春場所10日目の結びの一番。2日連続で金星を配給したばかりの横綱は、この日も苦戦した。相手は今場所4勝5敗と調子の悪い平幕の魁聖。ところが、精彩を欠く日馬富士は組んだ後にじりじりと土俵際に追い詰められ、何とか下手投げで魁聖を転がしたのは横綱としてのせめてもの意地だろう。
今場所だけで日馬富士は平幕に3敗し、金星を3つも配給している。金星を得た力士は1場所につき、褒賞金4万円が本場所手当に上乗せされる。例えば、今場所通算2つ目の金星を獲得した逸ノ城なら8万円。これが年6回、現役引退まで続くのだからバカに出来ない額になる。
歴代横綱で金星の最多配給は北の湖(現理事長)の53回。しかし、こちらは在位63場所だ。日馬富士は在位15場所にもかかわらず19個。しかも、横綱戦はほぼ確実に懸賞がかけられる。平幕からすれば「くみしやすい上に多額の懸賞金まで手に入る」横綱など、カモがネギを背負っているようにしか見えないのだ。