女子バレー日本代表がすがる新戦術「ハイブリッド6」の不安

公開日: 更新日:

 五輪2大会連続でのメダル獲得に向けて不安は尽きない。

 15日、来年のリオ五輪出場を目指す女子バレーボール日本代表が会見。今年8月22日に開幕するW杯(日本)で2位以内に入れば五輪出場権を獲得するだけに、真鍋政義監督(51)は「今年は再度、世界一にチャレンジする」と強い口調で語った。

 昨季はコートにいる6人が自由自在に攻撃参加する新戦術「ハイブリッド6」を導入したが、9月の世界選手権(イタリア)は7位に終わった。この敗因について主将の木村沙織(28)は「(ハイブリッド6の導入で)各選手は他のポジションでのプレーでも速さ、正確さを求められたけど、完璧ではなかった。個人のプレーばかりに気を取られて肝心のチームプレーが足りなかった」と分析。セッターの宮下遥(20)は「自分が自分がとなる選手ばかりで、それがチームのためにならなかった」と意思統一ができていなかったことを挙げた。

 ハイブリッド6は、攻撃を操るセッターがより重要になる。ライトからミドルに入るなど、不慣れなポジションから100%のスパイクが打てるよう絶妙なトスを上げ、時には自らがセンターブロックに跳ぶこともある。177センチの大型セッター・宮下が勝敗のカギを握る。

 日本代表は今後、6回の国内合宿を経て、5月はスイス、6月にはブラジルと2度の海外遠征を行う。6月末からはワールドグランプリ予選もある。W杯まで約4カ月。パワーと高さで劣る日本代表は、新戦術にかけるしかない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘