元横浜打撃コーチ・高木由一氏が語る 長嶋監督を奈落の底に突き落とした「マシンガン打線」の秘密

公開日: 更新日:

「選手のモチベーションを上げ、打線の勢いを持続させるため。当然、あの日も巨人先発の桑田を打ち崩しているところだけを集めたビデオを見せましたよ。見終わった頃には、試合前だというのにもう、『ヨッシャー』とみながKOした気になっていました(笑い)」

 一方、巨人は7月20日に自力優勝が消滅。オフには長嶋監督の解任騒動に発展する。

「松井、清原、高橋由に広沢克、石井浩郎ら4番を打てる打者が揃った当時の巨人打線は史上最強と言われたけど、正直、怖さはなかった。ゴルフに例えて『キャディーバッグにドライバーしか入っていない』と言われてましたよね。実際、巨人はリーグトップのシーズン148本塁打を放ったけど、総得点はリーグ3位タイの100本塁打だった横浜の642点に10点及ばなかった。足も使えた横浜打線の方がはるかに怖いし、凄いという自信があった。3点先行されてもなんとも思いませんでしたからね。横浜がチーム打率・294で当時の日本記録を打ち立てた翌99年、横浜スタジアムで長嶋監督から『おい高木! ウチはチーム打率・270を目指すよ』と声をかけられた。さすがのミスターでも『チーム打率・290』とは言えないんだなと思った。すべては選手の力によるものだけど、あの時の横浜は歴史に残るチームだったと自信を持って言えますよ」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」