コーチ5人退団の阪神 “トカゲの尻尾切り”で何が変わる?

公開日: 更新日:

 阪神コーチ陣の退団が決まった。

 15日、中西投手コーチ、山口投手コーチ、関川打撃コーチ、山脇外野守備コーチ、風岡守備走塁コーチと来季の契約を結ばないと発表した。

 南球団社長は「チームの雰囲気やムードを変える必要がある。雰囲気とかを一新して、一からつくっていく」と話していた。監督を含めたスタッフの一新がその第1弾と考えているのかもしれないが、だとすれば見当違いも甚だしいのではないのか。

 阪神は外国人やFA選手頼みのチーム。それで結果が伴っているならともかく、彼らに高い年俸を払い続けながら、05年以降、一度もリーグ優勝していない。費用対効果は最悪だ。

 チームの軸となりそうな生え抜きの若手といえば藤浪だけ。その藤浪にしてもドラフトで4球団の1位指名が競合した末にクジ引きで当たった選手。だれもが良いと認める逸材だったから、阪神最大のウイークポイントがスカウティング及び育成部門であることは火を見るより明らかだ。箸にも棒にもかからない選手を、おざなりのシステムで鍛えても、芽が出るはずがない。どんなに優秀な監督やコーチがいても結果は一緒だ。

 強化すべきはフロントとハッキリしている。それなのに、当のフロントは責任を現場に押し付け、スタッフのクビをすげ替えるトカゲの尻尾切りを繰り返している。スタッフを代えることで「チームのムードや雰囲気」は変わるかもしれないが、フロントが変わらない限り、根本的な問題点は何も解決しない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性