異様なまでの“五郎丸人気”と未熟すぎる日本のラグビー文化

公開日: 更新日:

 そのかいあって、10月30日に行われた五郎丸のいるヤマハ発動機と東芝の練習試合には、例年の10倍以上の約3000人のファンが集まり、テレビのワイドショーでは生中継するところもあった。もちろんお目当ては五郎丸のゴールキックだけである。

 スポーツファンの松野弘氏(東農大客員教授)も呆れ顔で言う。

「私は大学時代からラグビーを見ている。五郎丸の指を立てる例のポーズは、かつて『世界一の司令塔』と呼ばれた元イングランド代表(ジョニー・ウィルキンソン)を参考にして真似たものだ。今はあのポーズが日本ラグビーの象徴みたいになっているから不思議というか、何というか……。ラグビーは早大、明大で争っていた時にブームになったこともある。当時は国際試合で勝てなかった。今は体の大きな外国選手を代表チームに入れて強くなったが、それは体格差だけはいかんともしがたいということで、エディー・ジョーンズヘッドコーチ(55)が彼らを補強しなければ世界で戦えないと判断したからだろう。そうやって集めた日本代表に、朝から晩まで甲子園を狙う高校球児みたいな練習をさせた。報じる側のレベルや環境も含めて、これが日本ラグビーの現実なのです」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    落合博満さんと初キャンプでまさかの相部屋、すこぶる憂鬱だった1カ月間の一部始終

  2. 2

    “芸能界のドン”逝去で変わりゆく業界勢力図…取り巻きや御用マスコミが消えた後に現れるモノ

  3. 3

    渡辺謙63歳で「ケイダッシュ」退社→独り立ちの背景と21歳年下女性との再々婚

  4. 4

    参政党は言行一致の政党だった!「多夫多妻」の提唱通り、党内は不倫やら略奪婚が花盛り

  5. 5

    悠仁さま「友人とガスト」でリア充の一方…警備の心配とお妃候補との出会いへのプレッシャー

  1. 6

    伊東市長「続投表明」で大炎上!そして学歴詐称疑惑は「カイロ大卒」の小池都知事にも“飛び火”

  2. 7

    大阪万博は鉄道もバスも激混みでウンザリ…会場の夢洲から安治川口駅まで、8キロを歩いてみた

  3. 8

    早場米シーズン到来、例年にない高値…では今年のコメ相場はどうなる?

  4. 9

    中島歩「あんぱん」の名演に視聴者涙…“棒読み俳優”のトラウマ克服、11年ぶり朝ドラで進化

  5. 10

    米価高騰「流通悪玉論」は真っ赤なウソだった! コメ不足を招いた農水省“見込み違い”の大罪