体操女子個人総合で金 バイルスは母に捨てられた“女王蜂”

公開日: 更新日:

 142センチの小さな“女王蜂”が大きな仕事をやってのけた――。

 体操女子個人総合で金メダルを手にしたシモーン・バイルス(19=米国)。2位のアレクサンドラ・レイズマン(22=同)に2.100ポイント差をつけての圧勝だった。

 12年のロンドン五輪は年齢制限で出場できなかったが、13年の世界選手権(ベルギー)でアフリカ系米国人初の個人総合の王者になると、14年(中国)、15年(英国)でも優勝。体操女子初の個人総合3連覇を成し遂げた。リオの金メダルは“当たり前”とのムードの中、重圧をはねのけて初めて五輪で頂点に立った。

 バイルスは97年オハイオ州生まれ。4人きょうだいの3番目だ。産みの母親はドラッグとアルコール依存で4人の子どもの育児を放棄。バイルスは3歳の時、祖父とその後妻のネリーに預けられ、後に養子となる。“育てのママ”ネリーは、バイルスの支えになり、体操でスランプの時も我が子を励まし続けた。

 バイルスは体操を習う前から後方宙返りを練習するようなおてんばだった。6歳の時、体操ジムの見学ツアーに行き、年上の女の子がやっていた宙返りひねりを見て、早速マネをしたという。ジムに通いだして1年後、現ヘッドコーチのアイミー・ブーマンに才能を見いだされ体操の世界にのめり込んでいった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  4. 4

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  5. 5

    2025年は邦画の当たり年 主演クラスの俳優が「脇役」に回ることが映画界に活気を与えている

  1. 6

    真木よう子「第2子出産」祝福ムードに水を差す…中島裕翔「熱愛報道」の微妙すぎるタイミング

  2. 7

    M-1新王者「たくろう」がネタにした出身大学が注目度爆上がりのワケ…寛容でユーモラスな学長に著名な卒業生ズラリ

  3. 8

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  4. 9

    高市政権の積極財政は「無責任な放漫財政」過去最大122兆円予算案も長期金利上昇で国債利払い爆増

  5. 10

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手