実は空前のブーム 韓国女子ゴルフ界の恐るべき“世界戦略”

公開日: 更新日:

 韓国ツアーは数年前まで年間十数試合しかなかったが、今では年間33試合もあり、空前の女子ゴルフブームだ。ただ、イ・ボミ(28)やキム・ハヌル(27)のように、韓国で賞金女王になって日本ツアーに主戦場を移す選手が絶えず、朴仁妃(28)、キム・セヨン(23)、チョン・インジ(22)ら実力プロは米ツアーで戦っている。韓国内の選手が見劣りするのは、韓国女子プロゴルフ協会(KLPGA)にとってもマズいのだ。

「海外のトップレベルの選手が出場し、韓国ツアーのレベルが上がれば韓国人プロの流出防止にもつながります。KLPGAには米ツアー、日本ツアーと同じレベルに引き上げたいとの狙いもあり、韓国内で試合を充実させることは、スポンサー対策でもあるわけです」(前出の太刀川氏)

 韓国内ではすでに次世代を担う若手が次々と育っており、中国やタイのゴルフ協会とも提携し、グローバル化も進めている。

 116年ぶりに復活したリオ五輪・女子ゴルフ競技では、朴仁妃が金メダルを獲得し、日本ツアーでは韓国人プロがブッ千切りの強さを見せる。そして国内の大会を充実させて、韓国が近い将来、名実ともに世界女子ゴルフ界のリーダーとして躍り出ることは間違いない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘