張り差し失敗で大記録に足踏み 白鵬は“省エネ相撲”が裏目

公開日: 更新日:

 横綱白鵬(32)が大記録を前に墓穴を掘った。19日の11日目は、勝てば魁皇(現浅香山親方)が打ち立てた歴代1位の通算1047勝に並ぶという大一番。ところが、開始数秒であっけなく土俵を割った。

 立ち合いで御嶽海(24)に張り差しを仕掛けたものの、構わず踏み込まれてまわしを取られ、何もできないまま寄り切られた。

 結びの一番の大波乱に座布団は舞い、今場所初黒星の白鵬はぶぜんとした表情で花道を引き揚げた。

 NHKのラジオ解説を務めた北の富士(元横綱)は、「白鵬は御嶽海の速攻を警戒していた」と解説。だからこそ、得意の張り差しで出足を止めようと思ったのだろうが、裏目に出た。

 最近の白鵬はエルボーに代わって、立ち合いで張り差しをすることが多い。技は違えど、目的はいずれも同じ。体力が衰えているだけに、打撃技で相手をひるませてから自分の型に持ち込もうという、疲れない「省エネ相撲」だ。

 難点は打撃にひるまない相手には通用しないどころか、この日のように隙をつくるだけ。御嶽海はただでさえ負けん気が強い力士。誰にも彼にも通用するわけではない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑