金本監督に正念場 是が非でも「2位」死守したい阪神の事情

公開日: 更新日:

 4位の阪神は負ければ自力優勝の可能性が消滅。広島に優勝へのマジックナンバーが点灯する一戦で逆転勝ちしたが、今季5勝目(10敗)を挙げた広島とのゲーム差は11.5。残り47試合。阪神ファンだって逆転Vがほぼ不可能なことは分かっている。ならば金本監督は今、どんなことを考えながら戦っているのだろうか?

 球団内ではすでに、金本監督の来季続投は決まっているという。しかし、就任3年目の今季も優勝できず、若い野手の伸び悩みも目立つことから、ファンやOBからは、「どんな野球がやりたいのかさっぱり分からん」「阪神には指導者経験のない監督はやっぱり無理」「大山、高山、中谷の成長が止まっているのは起用法の問題」「筋トレ重視の失敗」「記録にならない失策やバントミスが多いのは金本監督がコーチに甘いから」。

 こんな監督批判の声が多くなってきた。「それは金本監督の耳にも届いています」と、在阪テレビ関係者がこう語る。

「もしもBクラスで終われば、金本監督は3年間でAクラス逃しが2回となり、星野監督以降、指導力が問題視された真弓監督以来の悪い成績となる。大した成績を残さないで続投となれば、OBやマスコミからいろんな話が出てきて内紛に発展したり、チームの和が乱れるのがこの球団の体質です。今年は雨天中止の関係でシーズン終盤は試合日程が厳しいが、絶対に2位を確保したい。そうすればCS開催権は得られるし、日本シリーズへの夢も残る。“外野”の厳しい声も大きくなることはないでしょう。逆にBクラスなら、続投は疑問視されるだろうし、コーチ人事ドラフトなど全権委任されてきた金本監督の権限も縮小されるのは必至。来季の結果次第で球団は解任も視野に入れることになる」

 3年前、三顧の礼で迎えられた金本監督にとって、最も苦しい戦いはこれからだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー

  5. 5

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした

  1. 6

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  2. 7

    巨人は国内助っ人から見向きもされない球団に 天敵デュプランティエさえDeNA入り決定的

  3. 8

    来秋ドラ1候補の高校BIG3は「全員直メジャー」の可能性…日本プロ野球経由は“遠回り”の認識広がる

  4. 9

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  4. 4

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  5. 5

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  1. 6

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  4. 9

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ

  5. 10

    官邸幹部「核保有」発言不問の不気味な“魂胆” 高市政権の姑息な軍国化は年明けに暴走する