サニブラウンは“雨男” 100m日本記録更新の敵はむしろ風

公開日: 更新日:

 “荒れる”レースになるかもしれない。

 27日に開幕する陸上の日本選手権。100メートル日本記録保持者(9秒97)のサニブラウン(20)や次点(9秒98)の桐生(23)らに注目が集まるが、開催地の福岡はあいにくの雨予報。西日本は台風に変わりそうな熱帯低気圧が南から接近しており、九州南部ほどではないにせよ、福岡も影響を免れないだろう。

 サニブラウンは26日の会見で、「雨には慣れている。僕が日本選手権に出るときはいつも雨だから」と、一笑。2015、17年の日本選手権に出場し、100メートルでは17年に大会タイ記録となる10秒05をマークしている。

 短距離走において、雨の影響はさほどでもないのか。それとも、サニブラウンが慣れているだけなのか。

 陸上競技に詳しいスポーツライターの高野祐太氏は、「大きな影響はないでしょう」と、こう続ける。

「土のトラックが多かった昔に比べ、現在の陸上競技場は全天候型。タータンと呼ばれる合成ゴムを固めて敷いたトラックです。専用スパイクを履いて走るので、雨で滑るといったことはほとんどない。もちろん、水たまりができるほどの雨なら悪影響は出るし、一般論で言えば雨で体が冷え、筋肉や体の機能が低下する可能性はあるでしょう。スタート前も雨に濡れながら、準備をする必要がありますからね。ただ、それはどの選手も同じ。あとは個人個人の問題。雨が目に入るのが嫌だと思えば、心理的に走りにくくなる。サニブラウンが『気にしない』と言うなら、不利に働くことはないのではないか」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    参政党・神谷宗幣代表が街頭演説でブチまけた激ヤバ「治安維持法」肯定論

  2. 2

    「自公過半数割れ」後の大政局…反石破勢力は「高市早苗首班」で参政党との連立も

  3. 3

    元小結・臥牙丸さんは5年前に引退しすっかりスリムに…故国ジョージアにタイヤを輸出する事業を始めていた

  4. 4

    自民旧安倍派「歩くヘイト」杉田水脈氏は参院選落選危機…なりふり構わぬ超ドブ板選挙を展開中

  5. 5

    「時代に挑んだ男」加納典明(25)中学2年で初体験、行為を終えて感じたのは腹立ちと嫌悪だった

  1. 6

    トップ清水賢治社長に代わったフジテレビの“アニメ推し”が目に余る

  2. 7

    参院選和歌山「二階vs世耕」は血みどろの全面戦争に…“ステルス支援”が一転、本人登場で対立激化

  3. 8

    参政党が消せない“黒歴史”…党員がコメ農家の敵「ジャンボタニシ」拡散、農水省に一喝された過去

  4. 9

    長嶋茂雄さんの引退試合の日にもらった“約束”のグラブを含めてすべての思い出が宝物です

  5. 10

    遠野なぎこさんは広末涼子より“取り扱い注意”な女優だった…事務所もお手上げだった