女子バレー悲運のセンター・池知晶代氏 幻は一生悔い残る

公開日: 更新日:

 才能もあったのだろう。長身を武器にめきめきと頭角を現し、高校では全国大会を経験。大学や企業からも多くの声が掛かったという。短大や大学へ進学をするチームメートが多い中、竹島氏は富士フイルムでバレーを続ける道を選んだ。

「環境も変わる中で少しずつ挑戦したい気持ちが湧いてきました。いざ、チームに入ってみると練習は本当に厳しかったです。根性と忍耐の時代だったので、早朝から夜中まで毎日ずっと練習漬け。ある程度は覚悟していたけれど本当に驚きました」

■息つく暇もない熾烈な競争

 過酷な練習にも耐え、3年目には全日本入りを果たした。同じポジションにライバルが控えているため、全く気が抜けない。合宿では息をつく暇もないほどの熾烈な競争の中で掴み取った五輪への切符だった。

 竹島氏はボイコットの翌年、モチベーションが低下し、痛めていた膝も悪化したため、23歳で引退した。

「辞めてからは実家の高知県へ戻り、知人の紹介で母校の高校でバレー部のコーチを1年ほど務め、結婚しました。夫が転勤族で、東京、名古屋、福岡と転々としていましたが、50歳手前でやっと高知へ戻ってきました」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性