箱根駅伝も中止に…関係者が恐れるコロナ第2波直撃の悪夢

公開日: 更新日:

「来年のことだから」と安心している人は皆無のようだ。

 関東学生陸上競技連盟(関東学連)は18日、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、全日本大学駅伝(11月1日)の関東地区選考会(6月20日=相模原ギオンスタジアム)の中止を発表した。代替の選考方法は調整するそうだが、関東学連の関係者によれば、出場予定者が昨年12月までに取得している1万メートルの公認記録を参考に決めることになりそうだ。

 コロナの感染者は大幅に減少。高温多湿の夏に向かい、一時的に終息するという専門家も少なくない。一方で、規模まではわからないが、国内だけでなく欧米の感染症の専門家たちも、年内に感染の「第2波」が襲ってくることは、ほぼ確実とみている。

「だから心配でなりません」と、箱根駅伝の常連校の関係者が言う。

「大学3大駅伝の全日本と出雲全日本(10月11日)に、箱根駅伝の予選会は秋に開催されるので大丈夫かもしれない。問題は1月の箱根です。コロナの第2波はインフルエンザと同時期、ちょうどそのころにやってくると予想されているからです。これまでインフルエンザで、箱根を棄権した学校はない。各大学とも部員はワクチンを打ち、流行期にはマスクをして、人の集まる映画館などには行かないなど、徹底予防している。チーム内で2、3人の選手がインフルにかかることはあっても、集団感染はない。しかし、新型コロナにワクチンはない。プロ野球サッカーのJリーグは無観客試合での開幕、再開を目指しているが、一般道を走る駅伝は無観客で開催というわけにはいかない。応援の自粛をお願いした3月の東京マラソンも沿道には多くの人が集まった。箱根駅伝の舞台となる東京と神奈川は、感染者が最も多いところ。感染の第2波がくれば、正月の風物詩だからと開催を強行するわけにいかない。そうならないためにもワクチン開発を急いでほしいのです」

 コロナは箱根駅伝も「殺す」のか……。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋