5位西武にパ5球団戦々恐々 “通常営業”の3連戦で覚醒の恐れ

公開日: 更新日:

 魔の6連戦が終わり、例年通りのペナントレースが返ってきた。25日から、開幕カード以来の同一球団3連戦に戻ったパ・リーグ。6連戦中は過去に例がない戦いとあって、現場は困惑。中でも頭を抱えていたのがリリーフ陣だった。

 パ球団のコーチのひとりが言う。

「同一球団3連戦なら最大3連投で、対戦相手が替わる。それが6連戦だと、同じ相手に何試合投げなきゃいけないのかわからない。2試合続けて打たれた投手の中には、『クセが盗まれてるんじゃ……』と疑心暗鬼になるのもいたほどです。3連戦だと『たまたま打たれただけ』と気持ちを切り替えられるが、6連戦はどうしてもマイナスイメージを引きずりやすい」

 もちろん、3連戦には3連戦なりの苦労もあって、ソフトバンクの工藤監督は「移動が大変だ」と苦笑い。しかし、パ5球団がもっとも恐れているのが、5位に沈む西武の反攻だという。

 チーム防御率はリーグワーストの4.50。投壊しているように見えるものの、リリーフ陣の防御率に限れば、2点台後半のソフトバンクに次ぐ、リーグ2位の3点台後半とあって、前出のコーチも「12セーブの抑えの増田をはじめ、防御率2点台のギャレットや平良ら勝利の方程式は好投手揃いだ。辻監督は6連戦中はうまくリリーフ陣を活用できていなかった印象だが、3連戦に戻ればどうなるか。平井の復調もあるだろうし、勝利の方程式ではないにせよ、森脇、宮川といった投手も力のあるボールをバンバン投げてくる。通常営業に戻ってリリーフ陣がますます安定してくれば、防御率が5点近いボロボロの先発陣も落ち着いてくる」と警戒するのだ。

 日本ハムに敗れた昨日も、リリーフ陣は踏ん張った。七回に登板した平井は森のパスボールもあって1失点も自責ゼロで切り抜け、八回の森脇、九回の宮川も無失点に抑えた。チームは4連敗とはいえ、ライバル球団はリーグ2連覇の底力を持つ西武がこのままズルズルいくわけがない、とみているようである。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  4. 4

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  5. 5

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  1. 6

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  2. 7

    佐々木朗希がドジャース狙うCY賞左腕スクーバルの「交換要員」になる可能性…1年で見切りつけられそうな裏側

  3. 8

    メジャー挑戦組出場の追い風になるのか? 巨人岡本は「絶対に出たい。ただ…」

  4. 9

    阿部巨人かつての盟友・李承燁氏に打撃コーチ緊急打診の深層…来季首脳陣発表後にナゼ?

  5. 10

    星野監督と1週間連続の晩飯ざんまい…ハワイ自主トレ中に突然、「星野ですう~」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ