安倍昌彦
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安倍昌彦スポーツライター

1955年、宮城県生まれ。早大卒。アマ時代に捕手としてプレーした経験を生かし、ドラフト候補のボールを実際に受けて取材するスタイルを確立。通称「流しのブルペン捕手」。自身が責任編集を務める雑誌「野球人」を始め、著書、寄稿は多数。

ドラ1は確実 福岡大大濠・山下舜平大の直球は“鉄球”の衝撃

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 そして、コロナによるブランクを挟んで、この夏の「プロ志望高校生合同練習会」だ。

 福岡県の独自大会でその剛腕を披露し、スカウトたちに「1位でなきゃ取れない」と言わせた直後だったから、どうしてわざわざ……と思ったが、聞いてみたら、「アピールできる機会があれば、参加するのが当然」と、当たり前の顔をされてしまった。

 甲子園球場で2日間行われた「合同練習会」。初日は投手の出番がほとんどなかった中で、ふいにグラウンドに出てきて、外野の芝生でやり始めた「遠投」に驚いた。

 きちんと投球フォームをつくって、キャッチボールから始め、その距離をどんどん広げていく。

 30メートル、50メートル……やはりきちんと投球フォームをつくり、まっすぐに白い糸を張ったようなボールが、60メートル、70メートルを超えて、パートナーの選手がバックスクリーンの前に達しても、レフト線の位置から反動も使わず、助走の助けも借りずに、投球フォームのまま、たいした力感もなく投げるボールがほぼまっすぐに100メートル近く伸びていったから驚いた。

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