小倉清一郎
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小倉清一郎元横浜高校野球部部長

1944年(昭19)6月16日、神奈川県横浜市生まれの71歳。横浜―東農大を経て三菱自動車川崎―河合楽器で捕手として活躍。現役引退後、東海大一(現東海大翔洋)―横浜―横浜商―横浜で監督、部長を歴任。松坂、成瀬、涌井、筒香ら多くのプロ野球選手を育てた。98年の春夏連覇を含め、3度の甲子園優勝。渡辺前監督を支える名伯楽として主に技術面を指導した。対戦校の投手陣や打線の戦術分析に定評があり、名参謀と呼ばれた。14年夏限りで横浜のコーチを退任。現在は山梨学院や熊本・城北など、全国の各校で臨時コーチを務める。

母校・横浜高は強くなったのか? 昨夏は甲子園出場、昨秋はコロナ時代

公開日: 更新日:

 横浜高に臨時コーチとして行くようになった。母校だけに、あまり言いたくないが、ゲンダイの要望で触れることにする。

 昨夏の神奈川大会は、春のセンバツ甲子園を制した東海大相模が、新型コロナウイルス感染の影響で辞退したこともあり、甲子園に出場。しかし、2回戦で智弁学園(奈良)に敗れた。昨秋、今度は横浜がコロナに感染し、今春のセンバツにつながる秋の県大会を辞退せざるを得なくなった。2020年4月に村田浩明監督が就任し、横浜は強くなったのか──。

 まず、考えられないほどケガ人が多い。レギュラーが7人も8人もケガをしているのだから練習にならない。過酷な陸上トレーニングで足を故障したならまだ分かる。しかし、走る量は私が指導していた頃の半分以下。はっきり言って、ケガをするほど走っていない。故障は腰、肩、肘が主。あとは脳振とうでドクターストップがかかっているといった具合だ。春の大会には間に合っても、冬場に走り込んだり、バットを振り込んだり、重点的にウエートトレーニングに取り組んだことが、春から夏にかけての成長につながる。この時期の貯金がない者は伸びない。そう断言してもいい。

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