バドミントン渡辺勇大もプロ転向…競技団体と決別するアスリートが続出する気配

公開日: 更新日:

 渡辺はこの問題に対してツイッターで「真偽はまだわからないので何も言えませんが、選手や関係者に説明は必要かと思います。可及的速やかな対応を求めます」と投稿したのだ。

 この投稿に対し、バドミントン協会は「その件に関してはお答えすることができません」と言うのみだったが、渡辺は問題発覚以前から組織に対する不信感を募らせていた可能性もある。

 スポーツライターの小林信也氏は言う。

「バドミントンは世界のサーキットで賞金を獲得できるほど強くなってきた一方で、組織がアマチュア的なままであることが原因のひとつになっていると考えられます。『日本代表』として派遣されて大会に出る以上、賞金は一度、協会に入ってから選手に渡る。賞金レースに対して協会の関与が大きすぎることが、選手にとって居心地の悪さを感じるのでしょう。テニスゴルフのようにプロツアーが優先、五輪が二の次、という競技であれば、プロが中心になるが、バドミントンは五輪に対する依存がまだ強い。それでいて選手が強いので、協会と選手の関係が複雑になってきているのです。今回のバドミントン協会のような不正は、どこの団体もメスを入れたはずなんですけど、変わっていないところが多々ある。その一番の原因は、スポーツ協会とJOCがナアナアでやっていること。横領を認め合っているということではなくとも、問題がないように互いに“指導”し合っていると聞きます。プロ化する選手はこの先も増えていくでしょう。ただ、それが必ずしもいいとは思えませんが……」

 国内外で自由に稼げるメドがつけば、今後、協会や連盟に見切りをつけてプロ転向を決断する選手が続出するかもしれない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い