日本卓球男子に相次ぐドイツ留学…協会が抱える国内強化と海外移籍のジレンマ

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 さらに国内強化を目的につくられたTリーグだが、チーム戦のため戦略によっては出場に恵まれない選手も。一部の選手たちからは「一度も出られないことがあるので試合勘がなくなる」「Tリーグだけでは外国人選手との戦い方を忘れる」という声も上がっていたが……。

 日本卓球協会広報部はこう言った。

「正確な日時はお答えできませんが、ナショナルチームができてからは国内の強化にシフトしたため、2008年以降はそういった支援はしておりません。選手が個々に契約や交渉を行っています。海外への挑戦が増えているのは、単純に行きやすくなったこともありますし、先輩の姿を見て自分もと思った選手が増えてきたのもあるでしょう。ドイツは元中国の代表選手や世界各国のトップが集まっているので、欧州ならまずドイツというのが男子では一般的。日本にいたのでは、海外の選手と対戦する数は少なくなってしまう。しかし、国内に限界があるという表現は違うと思います。コロナがなければ海外の選手もTリーグに来られていたはずなので」

 コロナ禍という事情はあるにせよ、国内強化にシフトしながら有力選手の海外流出が止まらない現状に卓球協会も頭が痛いに違いない。

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