DeNAが最下位目前…自慢のデータ分析が選手・コーチの“手かせ足かせ”に

公開日: 更新日:

 解任されたエンゼルスのマドン監督は、米メディアの取材に「フロントからの指示があまりにも多すぎる」と不満を露にした。背景には、アナリストが収集・分析したデータを基にした采配を求める球団と、過度な現場介入に反発する指揮官との確執もあったようだ。

 大谷翔平の理解者だった名将のクビは日本でも波紋を呼んだが、今や日本球界もデータが幅を利かせている。例えば、DeNAがそうだろう。

 球界参入時からITを活用するDeNAは、2017年にデータ分析の専門部隊、「R&D(リサーチアンドディベロップメント)」グループを新設。今では、ゲームアナリスト、データサイエンティスト、データアナリスト、バイオメカニクスアナリストなど横文字の肩書を持ったデータ分析の専門職員が10人以上もいて、現場の首脳陣に戦術などのアドバイスも行っている。

「チームは今季、低迷脱出の切り札として98年の日本一メンバーである石井琢朗、鈴木尚典、斎藤隆のOB3コーチをそれぞれ野手総合担当、打撃担当、チーフ投手担当として招聘した。特に石井野手総合コーチはこれまで広島ヤクルト巨人でチームの得点力アップを実現し、指導者としての手腕を発揮。“意味のある凡打を打つ”“打っても3割、7割の失敗をチームの勝利に生かす”という独自のアプローチでチーム打撃を徹底するなど、当然、攻撃の戦術に関しては一家言を持っている。球団のアナリストたちが提示する戦術案と齟齬が生じることも少なくないと聞く。石井野手総合コーチがその手腕を存分に発揮する環境が整っているとは言い難いところがあるようです」(球団OB)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 7

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    侍Jと大谷翔平がWBCで直面するMLBからの嫌がらせ…過去何度も味わった手段選ばぬヤリ口に要警戒

  5. 10

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲