著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

8月末トレード廃止の恩恵を受けた有原「昇格」と筒香「マイナー契約」のウラ事情

公開日: 更新日:

 2018年までメジャーリーグには、7月末を期限とする「ノンウエーバートレード」と、8月末を期限とする「ウエーバートレード」が存在した。「ウエーバートレード」は球団間でトレードが行われる場合、まず当該選手をウエーバー公示しなくてはいけないという制度である。

 ウエーバーにかけられた選手は、どの球団も獲得する権利があるため、トレードが成立すると困る球団が横取りすることが可能だ。

 10年8月にパドレスがマーリンズから強打の外野手コディ・ロスをトレードで獲得しようとした際には、パ軍とナ・リーグ西地区の優勝を争っていたジャイアンツがウエーバーにかけられたロスを横取りしてしまった。

 ジャイアンツの目的はあくまでもパドレスの補強を邪魔することにあり、ロスの使い道を決めていたわけではない。しかし、レギュラー右翼手のホセ・ギーエンの禁止薬物購入が発覚したため、ポストシーズンではその代役で起用され、持ち前の勝負強さをフルに発揮。地区シリーズでは2試合で決勝打を記録。

 フィリーズとのリーグ優勝シリーズでは相手の2大エース、ハラデーとオズワルトから計3本のアーチを放ってシリーズMVPに。さらに、ワールドシリーズでも1本追加して、世界一に貢献。一躍、人気者になった。

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