番長率いるDeNAがヤクルトに4差急接近! 真夏の快進撃の舞台裏と「1997年のトラウマ」

公開日: 更新日:

 それにしても強い。

 2位DeNAは25日、阪神に敗れ、連勝は8で止まった。が、本拠地ハマスタで17連勝するなど、8月は16勝3敗と驚異的なペースで勝ちまくり、首位ヤクルトに7月3日時点で最大17.5ゲーム差をつけられながら、一気に4差まで詰め寄った。

 3、4月は10勝15敗とつまずいたものの、ここにきての快進撃だ。2リーグ制以降、最大の逆転劇は1963年西鉄の14.5差。26日からのヤクルトとの直接対決3連戦(横浜)次第では、史上最大の逆転優勝も見えてくる。

「投手コーチの配置転換が奏功しました」とは、横浜OB。

三浦大輔監督(48)は7月上旬からブルペン担当の木塚投手コーチをベンチに入れ、斎藤チーフ投手コーチと2人体制にした。ブルペンには元救援左腕の大原アナリストを配置し、投手がうまく回り始めた。斎藤コーチは横浜の98年Vメンバーで野球理論に長けている半面、継投など投手のやりくりをあまり得意としていない。その点、木塚コーチは2010年限りで引退後、スカウトを務めた15年の1年間を除いて、ずっと投手コーチを務め続けている。経験豊富で投手陣の信頼も厚い。監督と2人のコーチがベンチでしっかりと対話し、エスコバー、山崎康ら勝ちパターン以外の救援投手の役割分担が明確になった。チーム内では『戦力はある。あとはベンチワークだけ』との声も出ていた中、6月から救援陣の調子が上向いてきたところで、継投もハマり、7月の月間チーム防御率は2.87に改善。8月に至っては2.11(24日現在)と、3、4月の4.12から2点も改善された」

 嶺井、戸柱、伊藤の「捕手3人制」も機能しているという。

「先発投手ごとに相性を考慮して捕手を起用するだけでなく、23日の阪神戦では先発の今永に対して専属の嶺井ではなく、戸柱がマスクをかぶったことがハマり、6回無失点と好投した。捕手が代われば変化球の使い方を含めて配球が変わる。それによって今永の違った持ち味が発揮され、阪神打線は普段とは違う配球に戸惑っていた」(前出のOB)

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