著者のコラム一覧
Ricardo Setyonジャーナリスト

リカルド・セティオン 1963年生まれ。サンパウロ出身。中東戦争やユーゴスラビア紛争などを現地取材。スポーツジャーナリストに転身し、8カ国語を操りながらブラジルメディア以外にも英「ワールドサッカー」、伊「グエリン・スポルティーボ」など幅広く執筆。BBCのラジオ番組にも出演。98年、02年のW杯期間中にブラジル代表付き広報を務めた。現在もジーコ、ロナウド、ロナウジーニョ、カフー、ドゥンガら大物との親交も厚い。13年コンフェデレーションズカップではFIFA審判団の広報。国内では「ワールドサッカーダイジェスト」「スポルティーバ」などでコラムを執筆中。ブラジルのマッケンジー大、パナマのパナマ大、イスラエルのハイファ大などでスポーツマネージメントの講義を行う。自他ともに認める「サッカークレージー」。

「豚肉持ち込み禁止」で大ブーイング! 食べるのはチーム関係者だけなのに

公開日: 更新日:

 確かにイスラム教で豚肉はご法度だ。でも実はカタールでも、ほとんどのスーパーの一番奥に仕切られた部屋があり、非イスラムの労働者用として豚肉が売られているんだ。わずかではあるが、国内でも流通しているものをなぜ持って行っちゃいけないのか。食べるのはチーム関係者だけなのに……。困ったのはブラジルだけじゃない。少なくとも9カ国が同じ目に遭っている。

■専属シェフ帯同は毒まんじゅう対策

 イングランドのポピュラーなブレックファストには豚肉のソーセージが欠かせない。大量の冷凍ものを用意していたが、それもアウト。スペインは100パックの生ハム、アルゼンチンはチョリソーをあきらめなきゃいけなかった。アルゼンチン代表はオフの日にはチームでアサード(BBQ)をする習慣があるんだけど、チョリソーがなければアサードとは言えないよね。

 多くのチームは専属シェフを連れて行く。食べ慣れた味を提供できるし、ドクターや栄養士の指示を完璧に反映できる。何よりも安心、安全というのも見逃せない。W杯は“戦争”みたいなモノ。どんな手を使われるか分からない。はっきり言うと「選手たちの食事に一服盛らせないため」なんだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々