著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

箱根8度目総合V、大学駅伝3冠で有終の美 駒大・大八木采配を支える「現実的指導」

公開日: 更新日:

 第99回箱根駅伝は、駒沢大学が2年ぶり8度目の総合優勝を完全優勝で飾った。出雲、全日本に続く大学駅伝3冠は2016年度の青山学院大に次いで5校目。連覇を狙う青学大との2強対決といわれた中、古豪・中大が2位に割って入り、青学大は3位──新たな時代の幕開けを感じさせた。

【写真】この記事の関連写真を見る(10枚) 

 晴天、無風。絶好のコンディションに恵まれ、91万人と発表された沿道の声援を受けて往路の戦いは白熱した。2区のエース区間は、駒大・田沢廉に対し、中大の吉居大和、青学大・近藤幸太郎が闘志むき出しに勝負を挑み、留学生の存在を忘れさせた。田沢がコロナ感染の影響を抱えながら、日本のエースを思わせる巧みなペース配分で流れをつくり、勝負を分けたのは5、6区の山の攻防だ。

 駒大・大八木弘明監督は、いずれも当日変更で1年生を抜擢してこれが的中。青学大は、昨年の5区で好走した若林宏樹を当日変更せざるを得ない事態が響き、4区終了時の1秒差が芦ノ湖で2分3秒に。翌朝のスタートがまさかの区間最下位……。1区間が21キロ前後の長丁場の継走はメンタリティーの伝播だと改めて知らされた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁