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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

競歩はマラソンに代わる“第二のお家芸”…日本陸連は独自のロードレース観を打ち出すべき

公開日: 更新日:

 国際オリンピック委員会(IOC)と世界陸連(WA)が、来年夏のパリ五輪での競歩の実施要項を発表した。

 男子50キロ競歩に代え、新種目として35キロの男女混合を行うことは東京大会前に決まっていたが、新種目を男女2人が10キロ余りを交互に受け持つ42.195キロリレーにすることになった。

■距離を縮める真意

 陸上競技で最も過酷と言われた50キロ競歩の廃止は、WAが進めてきた性差の解消にあるとされる。棒高跳び、3000メートル障害などを男女ほぼ同じ競技とし、残されたのが男子50キロ競歩だった。当初は、男女35キロの総合記録を競う混合種目が代替として企画されたものの何らかの変更は予想された。

 50キロを35キロに短縮すれば、20キロとの差が薄まり上位争いが同じ顔触れになる可能性が高い。それを避け、よりゲーム性に富んだリレー方式にしたのだろう。そのこと自体に矛盾または格段の問題はない。問題はその前段階で、50キロを35キロに、さらに今回10キロが2回へと距離を縮める真意だ。性差解消と言いつつ、競歩は長すぎて退屈と言わんばかり。

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