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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

パリ五輪のマラソン代表選考レース 曖昧なMGCから令和のドラマは生まれるのか

公開日: 更新日:

「どうして道端でしなかったんですかね。ぼくら、その1秒が欲しくて1年間、必死に練習してるんじゃないですか」

 宗茂はびわ湖毎日マラソンで走ったフランク・ショーターを思い出していたのだろう。腹痛を起こしたショーターは、コースわきで用を済ませ、写真を撮った見物人のフィルムを抜き取って優勝した。東京だろうと「そこでやれ」……それが昭和のプロのマラソンだった。中山竹通は実業団の監督時代にこう言ったものだ。

「聞きに来ない選手には教えませんよ。意味がないから」

 マラソンは自分で問題を見つけ答えを探すのだ。曖昧なMGCであろうとも、それを叩き台に令和ドラマをつくり出す、そんな選手が出てきて欲しい。

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