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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

錦織圭はパリ五輪が「花道」になる可能性…全仏OP2回戦途中棄権に隠された意図

公開日: 更新日:

 大会直前、20年に全米を制したティーム(30)と短身で人気のシュワルツマン(31)が引退表明した。錦織は「くらいました」と何度も口にし、年下の同世代の引退はショックだったという。

 3月のマイアミの後、3大会の出場予定をキャンセル。無理かと思われた全仏オープンに敢然と出場したのは、今年がグランドスラムの舞台で自分を発揮する最後のチャンスと捉えているからではないか。冒頭のような世代交代を前に、完全なツアー復帰は34歳の選択肢にならないだろう。全仏は得意なコートではないが、こだわりたい理由もある。7~8月のパリ五輪は、同じ会場で行われる。

 錦織の最大の勲章は2014年の全米準優勝で、テニス選手にとってオリンピックは決してメインではないが、国内の反響は4大大会以上。また、16年のリオ五輪3位決定戦でナダルを倒した強烈な思い出もある。しかも短期勝負の3セットマッチ……今回、長丁場の影響から2回戦で途中棄権したのは、今年の“花道”を見据えた決断だろう。いまひとつ盛り上がらないパリ五輪で、錦織の躍動がもう一度見られるかも知れない。

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