ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

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首脳陣や他の選手たちまで半信半疑に

「佐々木の症状は昨年のロッテ時代と同じだと聞きました。MRI検査で異常が見つからなかったのも、最初にしっくりこない感覚があって、じきに痛みが出るのも一緒です。そして昨年も親しい人には痛みを打ち明けても、首脳陣には肩の本当の状態を報告していません。MRIで異常が見つからなかっただけに、報告しても信じてもらえないと思ったのかもしれません」

 検査で異常が見つからなかったからといって、負傷しているケースはある。実際にインピンジメント症候群といって、肩関節の骨同士や、腱や筋肉が衝突したり挟まれたりすることによって痛みや炎症を引き起こすケガだと診断されている。ならば「報告しても信じてもらえない」と思ったのはなぜか。

「佐々木にはトラウマがあるのです」と、前出のOBがこう続ける。

「佐々木の離脱癖は昨年や今年、始まったわけではない。公式戦で投げ始めたプロ2年目の2021年のシーズンから深刻な状態ではないのに『しっくりこない』などと言っては戦列を離れてきた。チーム状況にかかわらず離脱するものだから、首脳陣はそのたびにアキレ顔でした。少しでも不安があると離脱するスタンスを、ベテランから説教されたこともあるくらいです。そんな経緯があるだけに、どうせ言っても信じてもらえないのではないかと、首脳陣に報告すべきか逡巡したのではないか」

 ロバーツ監督は負傷者リスト入りが発表される直前も、佐々木を再び中5日で先発させる予定に変わりはないと話していたほど。MRIで異常が見つからなかっただけに、さほど深刻なケガではないと判断していたのかもしれないが、佐々木が報告を怠った理由は検査で異常が見つからなかったことだけではないようなのだ。

 イソップ童話の中のオオカミ少年は、何度もオオカミが来たとウソをついたがために、本当にオオカミが来たときに信じてもらえなかった。

 佐々木は「しっくりこない」などと言っては、チーム状況にかかわらず離脱を繰り返したため、首脳陣や他の選手たちが半信半疑になった。

 所属先は変われど、本当に痛みが生じたときに、信じてもらえないのではないかと逡巡した挙げ句、報告を怠ったとすれば、たどった軌跡はオオカミ少年に酷似している。明らかなウソをついたわけではないけれど、すべてはこれまで自身が繰り返してきたことのツケと言えるではないか。

 今回のインピンジメント症候群がどの程度、深刻なものかは定かじゃないが、結果として大事に至ったとしても自業自得と言うしかなさそうだ。

  ◇  ◇  ◇

 そんな佐々木はこのままマウンドに上がることなく今季を終了、それどころか、引退する可能性すらあるという。いったいどういうことか。佐々木にいま、何が起きているのか。

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