長嶋茂雄さんは美食家で、毎年開幕前は総勢100人近い球団関係者を高級中華料理店に招待してくれた

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元巨人寮長の樋沢良信氏による「寮長が見た巨人軍」(第13回=2011年)を再公開

 “燃える男”、“ミスター”の愛称で国民的人気を誇ったプロ野球巨人監督の長嶋茂雄さんが6月3日、都内の病院で肺炎のために亡くなった。享年89。選手、監督として数々の伝説、逸話を残した「ミスタープロ野球」は、身近に接した者すべてにそれぞれの「長嶋茂雄像」を強く印象づけてもいる。日刊ゲンダイ連載で多くの球界OBが語ってきたその実像を再構成して緊急公開する。

 前回から引き続き、今回は巨人での現役引退後はスカウトやチーフスコアラー、寮長などを歴任した樋沢良信氏による「寮長が見た巨人軍」(第13回=2011年)を再公開。本文中の年齢・肩書きなどは当時のまま。

  ◇  ◇  ◇

 長嶋茂雄さんは美食家で、監督時代は毎年開幕前にコーチや選手、裏方も含めて100人近いチームの人間を、高級中国料理店に招待。フカヒレやツバメの巣、熊の手のひらなどを振る舞ってくれた。

 そういうときの長嶋さんは、驚く選手やチーム関係者の顔を見渡して、「どうだ? 食ったことないだろう!?」と実にうれしそうな顔をする。何十年物という甕に入った紹興酒も用意され、「これも高いんだぞー」とまたニコニコ。自分はチビチビと口をつけるだけで、感激する周りの反応を楽しんでいるようだった。

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