故・伊良部秀輝は「らしい理由」でPL学園の誘いを断った…僕との出会いは小学5年生
何や、向こうのチームには外国人がおるんか。
それが、伊良部秀輝との出会いだった。今から24年前、ボクと伊良部が小学校5年生になったばかりのことだった。
中学に上がると、伊良部の名前をあちこちで聞くようになった。ボクと立浪はボーイズリーグの「茨木ナニワボーイズ」に所属。伊良部は同じリーグのライバルチーム「兵庫尼崎」のエースになった。中学生になった伊良部は身長が180センチを超え、えげつないほどの剛速球を武器に名を上げたが、地元ではその「やんちゃぶり」でも名の通った存在になっていた。
まゆを細く整え、額には深いそり込み。彫りの深いハーフの顔立ちにそれは、アンバランスではあったが、見るからに気が強そうだった。
のちに本人から聞いたが、中学の卒業時、伊良部もPL学園からスカウトされたという。ボクや立浪、清原さんや桑田さんと伊良部が同じチームで野球をやる可能性もあったわけだが、彼は誘いを断った。その理由がいかにも伊良部らしい。
「PLの上下関係が厳しいってことは、中学の先輩から聞いてたからね。それに、耐えられんと思った。もし、オレがPLに行ってたら、絶対にモメとるわ。先輩とケンカして、クビになってるんとちゃうか」
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