巨人リチャードが値千金の同点3ラン!「三百六十五歩のマーチ」で目指す本格覚醒の日
「うわー、やったな、やっちゃったなという感じでした」
興奮冷めやらぬヒーローインタビューでそう言ったリチャードはなんと、ソフトバンク時代を含めてこれが、右投手から打った初の本塁打だった。
「5月12日に秋広の交換トレードで電撃移籍したリチャードは、移籍翌日に本塁打を放ったものの、その後は打率1割台と低迷した。6月は6試合で安打ゼロ。二軍落ちを通告され、チームが変わってもやっぱりダメか、という雰囲気になった。二軍では桑田二軍監督、矢野二軍チーフ打撃コーチらがリチャードだけの特別ミーティングを開くなど、なんとか才能を開花させようと知恵を出し合っていた。
天性の長打力にはやはりそれだけの魅力があるのです。不器用で、いろいろ指導しても同時に複数のことをこなせないタイプ。三歩進んで二歩下がるの三百六十五歩のマーチじゃありませんが、リチャードの場合は三歩進んで四歩下がる。そう思って、結果を求め過ぎず、根気よくやることで、とんでもない選手に化ける可能性がある、と二軍関係者は言っています」(巨人OB)