気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った
「中村さん、なんか寒くないですか?」
日中のグラウンド上は気温50度近くにもなる。普通ならありえない。不思議なことに、中村さんも同じことを感じていた。
「実は俺もそう思ってたんだ。これはヤバいぞ、死ぬかもしれん。水飲むぞ」
慌てて2人で1.5リットルのペットボトルの水をガブ飲みすると、体から一気に汗が噴き出し、体の体温が戻るのを感じた。
「暑いなあ!」
「暑いですね!」
完全な脱水症状だった。高校時代は練習中に水分補給することが許されなかったが、プロになってもこんな目に遭うとは……。
以降も中村さんとは「今日の練習をどうやって切り抜けようか」と話し合うようになった。
毎日トレーナー室でアリナミン(疲労回復薬)を手に取り、「今日は何錠いく?」「俺は20錠いっときます!」と言って、口に放り込んだこともあった(絶対に真似しないでください)。