高校野球の慢性的な過密日程、上等ですよ。どれだけ慌ただしくても春季大会は絶対必要です
さて、新チームの近況はこのくらいに。ここまでの流れで「高校野球は過密日程だ」と感じる方も多いのではないでしょうか。たしかにその通りだとも思いますが、今回はこの「過密日程」について、私の考えをお話しします。
特にやり玉に挙がるのが春季大会です。どれだけ勝ち進んでも、得られるのは夏の地方大会のシード枠(1試合分)だけで、対価が大きいとは言い難い。しかも、春季地方大会が終われば1カ月余りで「最後の夏」が始まります。最近は酷暑の影響で夏の地方大会の日程に議論が及ぶケースも目立ち、その流れで、「春季大会は不要」という意見も出てきているようです。
今春は関東大会まで進みましたが、実際、息をつく暇なんてありませんでした。それでも、私は春季大会を削ることには反対です。選手に実戦経験を積ませたいのはもちろん、もうひとつの理由として、野球は「ユニホームを着て番号を背負う機会」が極端に少ないからです。
サッカーやバスケのように練習試合からユニホームを着られる競技と違い、野球はほとんどの学校が公式戦でしか背番号を付けません。